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駐在妻として海外で働く。帯同ビザを活用してシンガポール・イギリスで就労

2020年9月11日
伊藤結子

駐在妻の就労に関するかなり厳しい現実

2010年に日本を出てから、駐在妻としてなんと10年目に突入してしまいました。

はじめは「ちょっと2、3年シンガポールに行ってこよう!」くらいの軽い気持ちで日本を出国しました。まさかそのまま海外転勤(いわゆるスライド)を4度繰り返すことになるとは思ってもいませんでした。

住んだ国はシンガポール(2回)、マレーシア、イギリスの3カ国になります。今はイギリスのロンドンに暮らしています。

夫の仕事の都合で海外に住むということは、華やかに思われがちです。しかし、住む国や時期を選べるわけではありません。

子どもも転校を繰り返し、いつも大事なところで転校になってしまいます。その度に教育方針を見直すことになります。もう少し長くひとつの学校に通わせたいと思ったことは、1度や2度ではありません。

子どもだけではなく、自分もそう。働くことが大好きなのに、働き盛りの年代に働けないこともあるのです。

実際、配偶者ビザで働けない国は多いです。また、夫の会社が駐在先での配偶者の就労を認めないケースもあります。

この10年は働けたり働けなかったりしました。何度も国を異動することによって、私の大切にしたいと思っている仕事や生き方がうまくいかなくなりそうになることも多々ありました。

その都度どうやって自分らしく過ごしていたか、また自分の持っているビザをどのように活用したかなどを振り返ってみようと思います。

 

シンガポール帯同ビザで働く方法、仕事の探し方

働いていたサロンがあったのはニョニャ文化の残る素敵な街

私自身のことを省みると、主婦としての仕事以外に他の場所は絶対に必要でした。

十代の終わりに脳下垂体腺腫(脳下垂体に良性のおできみたいなものができていた)と診断され、それ以来セルフケアに興味を持っていた私は、ずっと学びを続けていました。

身体の調子を整える仕事に就きたいと思ったのは自然な流れでした。美容系、ヘルスケア系の仕事をすることは、それなくしては自分を語れない、私のアイデンティティといえます。

私が駐在した3カ国のうち、シンガポールとイギリスでは夫の帯同ビザでも就労が認められていました。

シンガポールでは2010年当時は個人事業主として登録すれば、小さなビジネスをすることが可能だった為、その制度を利用して仕事をしていました。

しかし2015年に2度目の駐在をした時には制度が変わり、ビジネス登録の許可を得ることは非常に困難になってしまいました。

その頃には子どもが大きくなっていたのもあり、シンガポールの日系美容サロンで雇って頂き、パートタイマーとして働きはじめることができました。

私の持っていたビザはDependant’s pass (帯同家族ビザ)です。このビザを勤務先に提出し、勤務先でLetter of consent(労働許可書)を発行する手続きをしてもらいました。

左:Letter of consentの申請書、右:シンガポールお役立ち掲示板

このLetter of consentがあると、シンガポールで働くことができます。

私は今後もずっとこの分野で働いていきたいと考えていた為、迷わず勤務先は美容系のみをターゲットにして探していました。

シンガポール在住の方ならよくご存知だと思いますが、シンガポールお役立ち掲示板という在住者のためのオンライン上の掲示板があります。

少し特殊な職種であるというのもありますが、雇ってくださるところはすぐに見つかりました。

1店舗目では途中でオーナーが代わり、次のお店もオンラインの掲示板で探し、2つの違うサロンにて働くことができました。

家庭や子どもの学校以外に「自分の街」と思える街に通うことができたのは嬉しいことでした。

2軒目に勤めたお店の周りは、シンガポールならではのニョニャ文化の風情を残した綺麗な街でした。お店のちょうど数件となりのカフェで映画「クレイジーリッチ」の撮影が行われたのには興奮しました。

現地のお客様と交流し、現地ならではの習慣や風習を知ることもありました。英語での会話になるので英語の勉強にもなりました。また、勤務先で新しい技術を習得することができたことも役に立ちました。

 

マレーシアでは働けず、スクールに通って技術習得

マレーシアのマッサージスクールのクラスメート達と

2012年から2015年までを過ごしたマレーシア時代のことも少し触れておきたいと思います。結論から言うと、当時はかなり画策したのですが、就労ビザを得ることはできませんでした。

マレーシアに5年以上住むと「レジデンスパス」というものを申請できるようになり、このパスがあると自由に就労できるようになります。

我が家も5年以上マレーシアに住んだら挑戦してみたかったのですが、マレーシアに住んだ期間は3年半。もう少しで申請できたのだけどなぁ。。

残念ながらマレーシア時代は働けませんでしたが、そのかわりにマレーシアスタイルのマッサージスクールに通いました。英語が堪能ではない私は授業についていくのが大変でしたが、頑張った良い経験です。

このスクールでは実習生がいろいろな企業に出向きマッサージをする機会が設けられており、施術経験を積むことができました。また、生徒同士で練習をし合ったりするためマレーシア人のお宅に招待してもらうこともありました。

次のページロンドンでの職探し、スタートアップビザ

(次ページへつづく)

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