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”日本人女性は世界ですごく必要とされている” 今井佳奈子さん(オランダ)

2018年8月10日

心のバランスを取る仕事


事:先程ちょっと出てきたのですが、心のバランスを取ることについて伺っていきたいと思います。佳奈子さんは、プライベートではどんなことをされているのですか?

佳:たまにプールに泳ぎに行っています。オランダでは公共のプールも月極のカードがあるんです。

事:オランダの公共のプールはきれいで結構すごいですよね。普通に大きなウォータースライダーがあったりします。

佳:そうですね。最近仕事が忙しくてあまり行けていないのですが、行くと良いリフレッシュになりますね。あと、ジュエリーが好きなので、ジュエリーに触れていると自分のバランスが取れる気がします。まぁ、これは仕事でもあるのですが…。

事:心のバランスを取る仕事ですか。なんだか分かるような気がします。

佳:ジュエリーの仕事だけで生活をしていくとなると、かなりの量を取り扱わなくてはいけないですし、買い付けや営業も楽しんでばかりではいられなくなってしまいます。でも、レストランのビジネスがうまく行っているお陰で、好きなことを好きなペースでやれていると思うんです。

事:そういうのは大切ですよね。フリーランスだからできる、複数ワーク。逆にフリーランスとして生き残っていくためのリスクヘッジにもなるかもしれません。

佳:オランダではフリーランサーの業種の追加や変更も簡単にできます。フリーランサーには通常2年間の労働ビザが下りますが、その2年間というのがとてもちょうどいいと思うんです。期間が区切られていることで自分を追い込むことができるし、もしビザの更新ができなくても、海外での経験を日本での仕事に活かせるように思います。

事:あまり長く海外にいると、日本に戻れなくなってしまうと言いますよね。

佳:あとこれはレストランの経営に携わるようになって強く思うようになったのですが、日本人としての感覚ってとても大切だと思うんです。いくら語学に長けていたり、技術を持っていいたりしても、日本人としての感覚を失ってしまうと、仕事の上でも大きなマイナスになるように思います。

事:佳奈子さんのおっしゃる仕事上の「日本人の感覚」とは具体的にはどういうことですか?

佳:よく言われることですが、たとえば他の人に気を配ることや、おもてなしの心です。「女将的スキル」と言い換えてもいいかもしれません。あと、チームの中ですごく力を発揮できるなと思います。チームの中に1人オランダ人が入るだけで仕事が滞ってしまうことがあります。

事:その人はちゃんと働かないのですか?

佳:そうではないのですが、自分の仕事と人の仕事の線引きがはっきりしすぎていて、自分の仕事と認識していないことはちゃんと言わないとやってくれなかったりします。でも、レストランの仕事って、はっきりここからここまでと言えない部分があるんです。そういう部分を日本人は言わなくてもきちんとやってくれます。

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