ポルトガルから大西洋を渡りブラジルへ伝わったスープCaldo verde
お次は、私が大好きなスープ「Caldo verde カルド・べルジ」。ポルトガル語で「緑のスープ」という意味です。
名前の通り、緑の葉野菜スープで、こちらもCanja de galinha 同様、ポルトガルから伝わった郷土料理になります。
基本の材料は、ケールの千切り、日本ではキャッサバ芋と言われるマンジョッカ、ソーセージのカラブレーザ・デフマーダが使われており、オリーブオイル、ニンニク、塩で味付けします。
ケールは青汁の原料、キャッサバ芋はタピオカの原料として知られていますね。
ケールの葉とマンジョッカ、ソーセージのカラブレーザを用意するのは難しいと思うので、今回はポルトガル式の材料を代用品としてレシピをご紹介しますね。ケールがないときはキャベツの千切りでもできますよ。
材料(2人前)
・じゃがいも 4つ 薄切り、もしくはさいの目切り
・ケール 200g 千切り
・玉ねぎ 微塵切り
・ニンニク 2欠け 微塵切り
・チョリッソ、もしくは粗挽きソーセージのスライス 適量
・水 1200ml
・月桂樹の葉 2枚
・チキンコンソメスープの素かブイヨン 適量
・オリーブオイル
・塩
1. オリーブオイルを注いで熱した鍋にニンニク、玉ねぎ、塩をひとつまみ入れ、軽く炒める
2. 同じ鍋にじゃがいもと水、月桂樹の葉 2枚を入れ、じゃがいもがやわらかくなったら、月桂樹の葉を取り、ミキサーにかけてペースト状にする
3. オリーブオイルを注いで熱した鍋にチョリッソを入れて炒めたら、2を入れ、かき混ぜながら煮込む
4. 千切りしたケールを入れ、チキンコンソメスープの素で味を整えたら、器に盛り付けて完成。カリカリにしたガーリックトーストと一緒に食べると、より美味しいのでおススメ!
サンパウロ市のホテルで開催されたスープ祭り!生演奏を聴きながら温かい食べ物を日系ブラジル人の皆と食べるブラジルの夜
ポルトガルから大西洋を渡ったCaldo verde、ブラジル式とポルトガル式は材料が少し違いますが、風習も違うんですよ。
ポルトガル式はケールの細さがお料理の成功・不成功を分ける!と考えられていて、「ポルトガルのカルド・ベルジ=細く切ったケールのスープ」という公式が成り立っているそうですよ。
しかし、このポルトガルの風習はブラジルでは定着せず、ブラジル人はケールの細さなんて気にもせずにザクザク切ります。
細かく切っている人もいるけど、お店で見たり写真で見るスープのケールの幅はバラバラだったりします。家庭やお店によっては具が多かったり、少なかったり…。
ポルトガルから伝わった伝統料理ですが、その土地、人で使う材料も変わっていきます。
サンパウロ州のお隣、ミナス州ではCaldo verdeはバンバと呼ばれ、マンジョッカではなく、フバという、とうもろこしの粉でとろみをつけます。
機会があれば、ブラジルのサンパウロ州、ミナス州、ポルトガルのスープを食べ比べてみるのも面白いかもしれませんね。
最後となりますが、これからブラジルは春に向かいます。反対に日本や北半球は秋に向け、温かい食べ物が好まれると思います。
スープが作られた由来や背景などを想像しながら、ぜひ作って食べてみてくださいね!!Até Mais!! (アテ マイズ・またね)Tchau Tchau!!(チャウ チャウ・バイバイ)
ブラジル南部は氷点下になることが多い
Written by HIROMI(ブラジル)
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