この4つの領域は、一人ひとりの心の中で、その都度動いているとイメージして下さい。
どのような状態が望ましいかと言うと、「開放領域」が広くなっている状態です。つまり、なるべく「自己開示」を多めにすること。簡単に言うと、オープンマインドでいる事です。
すると「開放領域」がさらに広がって、「隠ぺい領域」が小さくなります。自分のことを知らせ、隠し事が減ります。
次に、自己開示をした事で、人からの「フィードバック」を受けることができるようになります。人に自分のことを教えてもらうと、「盲点領域」が狭まり、「開放領域」が広がって行きます。
このように、他者との関係を通して、自己理解し、自己を成長させることが期待できるのが、「ジョハリの窓」の人間関係モデルです。
裏返して言うと、自分を開示できない人、人からのフィードバックを素直に受けられない人は、人間的成長がしにくいのです。自己開示とフィードバックというプロセスを経て、「未知領域」から新たな発見があり、人は成長していくのです。
自分の事は自分では分からないというのが、「ジョハリの窓」のモデルでご理解いただけたのではないでしょうか?
こうした対人関係を通した心の成長のプロセスを理解しておく事は、自己理解、自己認識を深め、自分らしい選択肢を見つけるための手がかりになります。
ですから、常日頃「自己開示」と「フィードバック」を忘れないで下さいね。
とはいえ、全ての人に対して、いつでも「開放領域」を広げていく必要はありません。あえて隠すことが必要な時もあるし、ケースバイケース、ご自分の状態と相談の上、開示しましょう。
ただ、人は「得体の知れないもの」には恐怖を感じ、時には攻撃の標的にしてしまう本能があるそうです。ならば、できる限りオープンマインドで、人のフィードバックを素直に受け止める姿勢こそ、最大の自己防衛となります。
例えば、海外生活の中でもオープンマインドのスタンスが求めるられる事がありますよね。これはつまり、「自分は隠し事はないですよ。あなたの敵ではありません」というメッセージを送っているのです。
異文化や多様な人々の中で必要な大切なコミュニケーション方法です。
心がオープンになれば、余裕が生まれ、物事を俯瞰して見れるようになります。偏った考えや非論理的な思い込みからも解放されます。平たく言うと、生きやすくなるというわけです。
自分についてよくわからないというあなた!
自分についてわかってるつもりだというあなた!
他者の意見を聞く事に抵抗感があるあなた!
「ジョハリの窓」を開きましょう。自分を知り、開放領域を広げれば、未知の発見ができるのです。そして、自分軸も形成されます。
自己開示とフィードバックを欠かさずに。ちょっとワクワクしませんか?
来月頃に「『ジョハリの窓』ワークショップ」の開催を計画しています。詳細が決まったらお知らせしますので、世界ウーマンイベントページをチェックしていてくださいね。
Written by 岩井真理(日本)
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