日本語を勉強する小学生中学生のこどもたち
中国での高校生と親にとっては人生一大行事に「高考」と呼ばれる試験があります。全国一斉に行う大学受験です。
高考の「外国語」では、英語のほかに日本語、ロシア語、フランス語、ドイツ語など選択できるのですが、以前は英語以外でも受験できるということが、ほとんど知られていなかったそうです。
5年ほど前に、中国のとある日本語学校が「日本語なら、あなたも高得点が見込める」と宣伝したことなどをきっかけにじわじわと噂が広がり、日本語を選択する受験生が増加。
中国メディアの報道によると、日本語選択者は2017年は約1万6000人、2019年には約4万8000人と増加し、2020年には10万人を突破したそうです。今年の人数はまだ公表されていませんが、他の外国語での受験者数は増えていないのに対し、日本語学習者は増加傾向にあるのではないかと言われています。(参照サイト)
この背景には教育熱心な中国のお母さんの我が子への愛情があるように思います。
広州で日本語教室「飞鸟日语学研社(飛鳥日本語学研社)」を経営する中国人の女性オーナーから教えてもらったのですが、中国は人口が多く学歴面での競争が激しいので、自分の子供には語学に限らず、何か秀でる能力をつけさせてあげたいという想いがあるそうです。
更にここ近年では、他人とは違った能力をつけさせてあげたい親御さんの想いから、みんなが勉強する英語ではなく、日本語や日本舞踊、茶道、華道、礼儀作法などの日本文化を体得するという選択肢が候補として挙がるそうです。
日本語が大好きな中国人学習者たちと文化体験
先日「飞鸟日语学研社(飛鳥日本語学研社)」で日本文化祭が行われ、そうめんとかき氷の簡単な歴史を交えながら、文化交流を楽しみました。
「今後日本で働いてみたい」「素晴らしい景色を見に行きたい」「勉強した日本語を現地で使いたい」「好きなアイドルのグッズを買いたい」など一人一人動機は様々ですが、日本でやってみたいことを目標にしながら、日々勉強を頑張る学習者がたくさんいます。
現在はコロナウイルスの影響で、中国人のたくさんの方が「いつ日本に行けるのかな〜」と首を長くして待っています。
日本以外の国で「日本」に触れている人がこんなにもたくさんいることをとても嬉しく感じます。
私が思う語学学習のコツは第一に「楽しい」こと、第二に「なりきる」ことなんじゃないかと思う今日この頃です。今日も笑顔でニーハオ!
【飞鸟日语学研社(飛鳥日本語学研社)】
住所:越秀区寺右北2街1巷5号自编A5栋地02(地铁五羊邨D出口步行200米)
生徒の語学レベルに応じた授業内容と不定期に開催する日本文化体験で楽しみながら学べます。
Written by 古川智子(中国)
1 2