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カナダに移住して5年目、日本とカナダの教育の違いについて今思うこと

2021年6月4日
矢寺愛 (カナダ)

日本とカナダの教育の違いについての振り返り

皆さんこんにちは。Living LIke a LocalのAiです。

日本からカナダに移住して5年目となる今年は、永住権(PRカード)の更新の年。気が付けば、あっという間に5年という月日が経ってしまいました。

私には今年、20歳になる日本で医大に通う長男、9月からカナダの大学へ進学予定の18歳の次男、そしてカナダのハイスクールに通う16歳の長女の、3人の子どもがいます。

当時中学生の次男と小学生だった長女を連れてカナダにやってきた理由は、英語教育の為でした。

長男は幼い頃から本人が、日本で医師を目指したいという強い志しを持っていた為、日本での教育を選択。

仲の良かった兄弟は、離れ離れに生活することになりました。

今回はカナダに移住して5年経った今、日本の熾烈な受験戦争、そしてのびのびながらも自立した教育を行うカナダの教育を同時に見守ってきた親として、日本とカナダの教育の違いについて振り返りたいと思います。

 

日本の大学進学とカナダの大学進学はどう違う?

日本の大学受験戦争の真っ只中、ストレスでどんどん痩せ細る息子を見ながら、何故、日本の教育制度はこれほどまでに本人、家族を苦しるのか、、、と疑問を抱かざるを得ませんでした。

しかし、同時にのんびりとしたカナダの教育制度を経験すると、日本の子どもたちは塾に通い、もっともっと勉強しているのに、このままで大丈夫なのだろうか、、、と不安にかられることもしばしばありました。

日本の一般的な大学受験に関しては、皆さんもご存知の通り、受験したその日の点数が全てです。どんなに模試で良い判定が出ていたとしても、当日のコンディションで全てが決まるわけです。

長男は本来の自分の力が出せず、共通テスト(旧センター試験)で大失敗。医学部は学力の一次試験に合格した後、さらに二次試験での面接と小論文のテストが襲いかかってきます。

一月の共通テストから三月中旬まで、一瞬足りとも心落ち着かない日々が続き、長男もカナダから見守る私も、神経はどんどんすり減っていきました。

一方、カナダの大学進学に関しては、11年生と12年生(高校2年生と高校3年生)の学校の成績とボランティア活動、スポーツ、美術、音楽などの得意分野で結果を残したなどの経歴、推薦状やエッセイなどで決定します。

インターネット出願で、面接も無し。受験料は7000円ほどです。日本の私立の医学部が一校6万円なので、比較すると驚愕の差。

合格発表日というのは設けられておらず、合格者の結果は順次本人のメールに届くという、とてもシンプルなスタイル。

入学希望の場合は期日までにデポジットを支払い、辞退する場合は連絡も必要ない。日本のような補欠制度はなく、合格の連絡をひたすら待ち続けるというシステムです。

アメリカと同様、カナダの大学も、入学するより卒業する事が非常に大変だと聞いています。

日本と違って、大学に合格するための勉強ではなく、高校まではのびのび勉強し、大学やカレッジへ進学した後、自分が学びたい分野を思う存分勉強できるのです。

社会人でお金を貯めた後に大学へ進学する生徒も多く、日本とは違って、学生の年齢の幅が広い事が知られています。

 

カナダの高校教育の特徴?娘が日本の高校に憧れる理由

カナダではエッセイやプレゼンテーション、ディベートなど、自分の考えをまとめ発表する場が非常に多いのが特徴です。

州選挙前などは、どこの政党がどんな政策を打ち出しているのか、など子供たちの知識は非常に詳しく、学校では子どもたちによってデモ投票が行われます。

私の子供たちは自己表現することに対しての苦手意識は未だに強いですが、日常生活の中で環境問題や政治についてははっきり意見を述べる姿を見ていて、感心する場面がたくさんあります。

次男は株に興味を持ち始め、毎朝の日課は現地の経済のニュースを読み取りながら、カナダとアメリカの株の動向を眺めています。きっと高校3年生のこの時期、日本だったら受験勉強に追い込まれ、世界の経済に目を向ける余裕などなかったでしょう。

長女はというと、実のところ、日本の高校にとても憧れを抱いているようです。

カナダではクラスがなく、大学のように選択した科目の授業の度に教室を移動します。日本のような体育祭や学園祭などの行事もなく、部活動で繰り広げられる日本のような先輩、後輩の縦社会もありません。

日本のドラマやアニメを見ながら、「これこそ青春!!日本の高校に行きたかったなぁ」と、羨ましそうにため息をついているのです。

私からすると、自由な服装でスタバのドリンク片手にスケボーで登校するカナダの高校生を見ていると、アメリカドラマのワンシーンを切り取ったようで、とてもかっこよく見えるのですが。

一概には、日本の教育とカナダの教育、どちらが良いとは言えません。

一つ言えることは、教育を受ける場所が日本であっても海外であっても、自分軸として、日本人スピリットは常に保たねばいけないと思います。

それは、「日本人」としての意見を度々求められるからです。先代が築き上げた日本人のイメージは、ここカナダでも根強く生きています。

いつの時代も、目上を敬い、謙虚で礼儀正しく、真面目な日本人の姿は世界に誇れます。

Written by 矢寺愛(カナダ)

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