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サウジアラビアでラマダンを体験。断食を通して、日本人の私が学んだ事とは

2021年5月22日
ミッチェル真理 (サウジアラビア)

ラマダン期間の過ごし方

ラマダンの時期は、通常1日5回のお祈り時間が7回になります。コーランの勉強とお祈りを敬虔に行います。

その他、家の中をラマダーンデコレーションをしたり、ラマダーン特集のテレビ番組が流れたり、下着から服、靴まで全部新しいものに買い換えたり、家の大掃除やリノベーションをしたりするそうです。

自分のいらなくなった物は、寄付をします。話を聞いていて、日本で新しい年を迎える年越しのような感じと似ているなと思いました。

そして、夜が明ける前のご飯をサフールと言います。サフールは、ファジャルのアザーンの前までに、終えなければなりません。ファジャルというのは夜中の3時半頃のお祈りで、アザーンはお祈りの時間を知らせる合図のことです。

補足として、こちらのコラムで話しているお祈りの時間は、2021年4月13日〜5月13日のサウジアラビアのラマダーン月の大体の時間でお話しています。サウジアラビア内でも少し時差があると思います。

ラマダーンの時期は労働時間も変わり、一日6時間だけになるので、一日のスケジュールが変わる方が多いと思います。

例えば、イフタールをし、仕事に出かけ、サフールに家に帰り、ご飯を食べ、その後、お祈りをして朝6時頃に寝ます。そして、午後12時から、午後2時ぐらいに起き、またお祈りをして一日が始まります。

ですので、お店の営業時間なども通常とはかなり違います。ラマダーン中に家具を買ったのですが、デリバリーの時間が夜の12時と言われた時は、驚きと共に信じられず、聞き返してしまいました。

通常通り、日中に働いている人も、もちろんいるので、働いている人は、夜中だけと限りません。

 

毎年、断食に挑戦して学び、感じること

私は、イスラム教徒ではありません。実際にやってみるまでは、断食をすることを「とても辛い事」だと思っていました。でも「本当のこと」は、何でも挑戦して、自分で感じてみなければ、学ぶことはできないと思います。

サウジアラビアに来て、毎年ラマダンの時期は、私も断食に挑戦しています。

「相手の立場になって考えてみる」断食をやってみて、いろんな事を学び、感じることができています。

まず驚いたことは、私自身が摂取する1日の食事の量と、1日に使用する食事の時間。断食をした事により、活動時間が増え、他のタスクもこなせる様になりました。

そして、食事と水がどれほど体に大切かということ、体にどう影響するかを体験しました。断食を通して身体のデトックスができ、さらに、自分との戦いを目の当たりにしました。

私の子供は通常通りに水も飲みますし、ご飯も食べます。それでも、自分は断食を通せるかという我慢や辛抱を学ぶ良いレッスンになったのです。

今年は特に、一日の断食の体験を共有する機会が多くあり、ムスリムにとってラマダーンがとても大切な月だということを、身に持って感じた素敵な年でした。

Written by ミッチェル真理(サウジアラビア)

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