サウジアラビアでラマダンを体験。断食を通して、日本人の私が学んだ事とは

ラマダン＝断食でない？

皆さん、こんにちは。サウジアラビア在住のマリです。

サウジアラビアはラマダンが終わり、いよいよ本格的に暑くなってきました。サウジアラビアの人々は「ラマダンになると夏が来る」とよく言っています。

これは最近のラマダン月が西暦の夏に近いからです。ヒジュラ暦と西暦は、毎年10日ほどずれていくので、冬にラマダン月に来ることもあります。

今年2021年のラマダンは、4月13日から5月13日までの期間でした。みなさんもラマダンという言葉を、一度は耳にしたことがあるでしょう。

では、その断食の月、ラマダンと聞き、どのようなことをイメージしますか？

「ラマダン＝断食」「辛そう、、、」「1ヶ月、断食するの？」「何で断食をするの？」などでしょうか？

私もそのように考えていた一人。サウジアラビアに来るまで、わからない事がたくさんありました。

実際にどのようなことをするのか？本当に1ヶ月間、飲まず食わずで過ごすのか？もし私たち外国人（イスラム教徒でない人々）がラマダン期間中にサウジアラビアに来たら、どう過ごすのか、どう対応していくといいのか、などなど。

今回は、イスラム教徒ではない外国人の私がサウジアラビアで経験したことや、サウジアラビア人から学んだ「ラマダンと断食」について書いてみたいと思います。

もし、間違い等ありましたら、どうぞ気軽に声をかけてご指導してくださると勉強になります。

ラマダーンの月にする事や生活スタイル

まず、ラマダンとは何でしょうか？

実は、イスラム教のカレンダーであるヒジュリ暦で第9月のことをラマダーンと言います。あえて言うならば、ラマダンよりも、ラマダーンの発音が近いと、サウジアラビア人の友達から聞きました。

と言うことは、ラマダーン＝断食ではなく、カレンダーの月の名前だと言うことが、わかりますね。

では、ラマダーンの月は、何をするのでしょうか？

この月において、ムスリムは日の出から日没にかけて、一切の飲食を断つことにより、空腹や自己犠牲を経験し、飢えた人や平等への共感を育むことを重視する。また親族や友人らと共に苦しい体験を分かち合うことで、ムスリム同士の連帯感は強まり、多くの寄付（ザカート）や施し（イフタール）が行われる。
断食中は、飲食を断つだけではなく、喧嘩や悪口や闘争などの忌避されるべきことや、喫煙や性交渉などの欲も断つことにより、自身を清めてイスラム教の信仰心を強める。（引用：Wikipedia）

このように、日の出から日没まで断食をするので、日が暮れるとお水も飲めますし、ご飯も食べられるという事になります。なので、一日中食べない、飲まないわけではないですね。

それでは、私たち外国人（イスラム教徒でない）も、断食をしなければいけないのでしょうか？

答えは、ノーです。イスラム教徒でない私たちは、断食をしなくても大丈夫です。でも、日中はお店やレストランは、ほとんど閉まり、空いてるお店といえば、スーパーなどの食材を扱うお店だけ。

お店やレストランの営業時間も異なります。私が一番驚いたのは、ラマダン中のモールの営業時間。なんと、1pm – 5pm, 9pm – 2am, 5am – 9am！

ラマダン中の食事は？

ラマダン中は、日中、カフェやレストランが空いてないので、友達とのランチやお茶は、日没後にします。私も、夜の9時から友達とお茶をしました。

なぜ夜の9時からかというと、それはイフタールとお祈りの時間があるからです。

イフタールとは、簡単にいうとbreakfast (朝食)。断食は英語で fastingで、壊すがbreakなので、breakfastは日の出から日没までの断食を終えて、最初の食事のことです。

伝統的な断食の終わり方は、まず水やラバンを飲み、デーツを食べ、断食を絶ちます。ラバンは飲むヨーグルトで、デーツはナツメヤシの実。値段も味もたくさんの種類があり、人それぞれ好みがあります。

イフタールの食事の一般的な物は、サンブサ、パン、パスタ、スープなどです。家族や友人、同僚とイフタールで食事と会話を楽しみ、1日の断食体験を共有します。

女性は、イフタールの数時間も前から食事の準備に取り掛かります。

レストランなどでイフタールをする人もいるし、注文をして家や外で食べる方々もいますが、最近はコロナ禍もあり、家で豪華で鮮やかな食事を用意し、写真を撮り、SNSに投稿することが流行っているそうです。

イフタールの締めは、アラビアコーヒーを飲むそうです。手作りのアラビアコーヒーは別格で、私は大好きです。

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