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「シェアしても大丈夫?」「パスタ一皿だけオーダー可?」イタリア料理オーダーの仕方

2020年11月2日
桜田香織 (イタリア)

直径30cmの大きなピッツァも1人1枚が原則

わかりにくい人は、日本に置き換えてみると結構簡単かもしれません。例えば4人でとんかつ屋さんへ行って、幾つか前菜を頼んで、とんかつ一皿を4人で分けるという事はあり得ないでしょう?ある意味それと同じです。

だからまず、1人一皿とんかつを食べる前提でおつまみや副菜をシェアするわけですよね?イタリア料理の場合はプリモかセコンドを1人で食べる前提で、他の物はシェアする、そういうスタンスです。

ピッツァも1人1枚が原則です。どのくらい大きいかって、日本のよりはるかに大きく、直径30cmくらいあります。

しかしここでも人数分より少ない枚数をオーダーして、それを真ん中に置いて色々な味を楽しむ・・・というやり方、イタリア人はしません。

2人で2枚を半分ずつ味見はあるのです。だけど居酒屋スタイルは存在しない。

4人で前菜も頼まずにピッツァ2枚だけと言うのは、お店にとって失礼です。とんかつの例と同じ、4人でとんかつ二皿だけ頼むと言うのはあり得ない。

ピッツェリアには大盛りサラダが存在するところが多いですが、この場合サラダだけのオーダーも大丈夫です。一皿でピッツァと同じくらいの値段がしますし、「一品料理」として存在しています。

 

居酒屋スタイルは忘れて、イタリアスタイルで食事を楽しんで

そんなに食べられなーいと言う声が聞こえてきそうですが、お店にしてみたら「だったらどうしてレストランに来るの?バールでパニーノ食べてれば?」と言う感じになってしまう・・・。それも然り。

それでも旅行中ランチに結構沢山食べてしまい、夜になってもあまりお腹が空いていないという時、ありますよね?

そういう時にはレストランへ行くよりも「エノテカ(Enoteca=ワインショップ)」をお勧めします。

ワインと一緒に地元のチーズや生ハムをつまむのも楽しいですよ。お店によってはサラダや調理した物を出す所もあります。

今は簡単にネットで検索出来るので、是非ご利用なされると良いかと。飲めない方でも大丈夫ですよ、ソフトドリンクやお水でも良いのですから。

ただ、イタリアで修行したシェフの方々が「必ずメインを頼まなくてはいけない、シェフは皆んなメインで勝負している」と仰ったり書かれたりしているのを何度も目にしたことがあるのですが、それはあまりないような気がします。

先にも述べましたが、前菜、プリモ、セコンドから二皿選ぶのが基本で、どう組み合わせようと大丈夫、前菜とパスタをチョイスして、嫌な思いや気不味い雰囲気を味わった事ないですから。

私はパスタよりもメインと付け合わせの方が好きなので、前菜とメイン、イタリア人の相方は前菜とパスタを頼む事が多いです。

ある日魚専門のレストランへ行った時。レストランといってもカジュアルなお店、この時は4人で前菜4皿をシェア。その後2人がパスタ、2人が魚をオーダー。こんな感じがスタンダード。

結局シェアして良いのかどうかは、お店のカテゴリーだけではなく、オーダーの仕方次第と言う事になるのかな?人数分より少ない品数と言うのはやめましょう。

そしてしつこいですが居酒屋スタイルは忘れて、イタリアスタイルで食事を楽しんで頂けたらと思います。

Written by 桜田香織(イタリア)

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