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複雑過ぎるフランス語。その理由がまさにフランスっぽい?!

2020年7月20日
mikineko

フランス語の謎を追え!

ワクワクを旅するフランス在住イラストレーターmikineko です。

フランスに移住してから3年が過ぎました。・・・が!未だにフランス語が全然喋れません(泣)英語でなんとかなる環境に住んでいる事も一因ですが、なんせフランス語が難し過ぎる!

夫からどうしてこんなにフランス語が難しいのか、その理由を歴史から紐解いたとても興味深い話を耳にしましたのでご紹介します。(諸説あります。)

フランス語がどうしてこんなに複雑で難しいのか、その何よりの理由は「例外」が山ほどあること。

「この動詞はこういう変化をしますが、例外的に違う変化をする時があります、さらにその変化の時に◯◯が語尾についたら例外的にこう変化し、さらにこの場合は例外的に。。」

いや!!!もはや例外が例外の範疇を超えている!!例外のゲシュタルト崩壊が起きます。

このフランス語の複雑さを利用した、大人気のディクテーションテレビ大会があります。ディクテーションとは、読み上げた単語や文章を書き取ること。

年に一回全国から何千人という挑戦者が一堂に会し、その様子がライブ中継され、その最中にいろんな大きな都市でライブビューイングしながら小さな大会を開いたり、家族でディクテーション大会をしたり、フランス人にとても親しまれいる大会です。

綴りが正確ではないと不正解になり、語学学習のリスニングやライティングにとても有効な方法です。

しかし、フランス語のディクテは一筋縄ではいきません。何故なら、フランス語は音と綴りが一致しない言語でもあるからです。

無音のHは有名ですが、その他にもリエゾンやエリジオンなどがあり、例外ルールも沢山。

しかも女性名詞や男性名詞、動詞や時制や色んな物が複雑に絡み合い、一つの単語でも発音が同じなのに綴りが数通りあるという意味のわからない現象まで多発します。もう大パニックです。

 

ネイティブもフランス語を使いこなせていない??

夫の両親が教師をしていたのもあって、夫はフランス語の文法をよく勉強しており、平均的なフランス人より文法をたくさん知っています。

友人からのメールや手紙、会話の中でよく間違いを発見してしまうそう。人によって文法や言葉のレベルを変えながら話している時もあるとか!

日本でも子どもに対して易しい言葉を選ぶ事はありますが、大人に対して文法のレベルを変えながら話すシチュエーションはあまりない気がします。

他のフランス人に聞いても「わかるー!」という反応だったので、あるあるなのでしょう。

私もフランス語学習の為に、フランスネイティブとコミュニケーションが取れ、お互いの言語の間違いを訂正し合えるSNSサイトを利用していますが、複数人の方からそれぞれ違う文法の訂正が入り、どれが正解か分からなくなる時があります。

 

フランス語を伝えてきた歴史の影の功労者とは

では、どうしてこんなにも例外が多くて、綴りでさえ発音が同じなのに何通りも存在したりするのか。

そこには日本ではなかなか考えられない深い歴史があったのです。

昔々、ヨーロッパの国々は日本の戦国時代のように国取り合戦をしていました。今とは違い、国境は曖昧でフランス内に違う国の領地がある事も当たり前でした。

そんな時代にフランス語を後世に伝えるため文章として残すのは修道士達の仕事でした。もちろん印刷機などはありません。一冊一冊手書きで書いていきます。

何世紀に渡って本を残していくのは、今のように簡単ではありませんでした。

戦争が何度も起こり、その度に多くの修道院は軍事に利用されたり、襲撃を受けてきたそうです。その中で燃えやすい本を守っていくのはとても難しいこと。

同じ本を何度も何度も書き写し、伝えていこうと必死に頑張ってきたのです。一冊一冊が手作業ですから、どうしても誤差が生じてしまうのは仕方ないでしょう。

幾度もの困難の中頑張ってきた修道士の姿を思い浮かべると、歴史のロマンすら感じます。

 

間違いに間違いを重ねられたフランス語。ものすごくフランスっぽいその理由とは?

しかし、修道士の手によって現代に伝えられてきたこの複雑なフランス語。今ではフランスの名産になっている『ある物』が原因で、より複雑で例外だらけになってしまったのです。

それは「ワイン」。

修道士達はワインを飲みながら後世へ伝える為の本を書き続けていたのです!そりゃあ間違いも多くなるでしょう。

でも、もちろん修道士達のせいではないんですよ。

当時、修道院は迫害を受けたり軍事に使われたり、自分の身を守る必要がありました。そのため、古い歴史をもつ修道院の多くは周りを海に囲まれていたり、断崖絶壁に建てられたりしています。

有名どころでいうと、モンサンミッシェル。

そういった場所では綺麗な飲み水を確保するのが難しいので、保存がきくワインが常飲する飲み物になったそうです。

酔っ払いながら増刷を重ねていったフランス語の本。もちろん間違いもどんどん重ねられていきました。

その間違いが例外を作り、同じ単語で同じ発音なのに綴りが数通りあるなんていう意味の分からない状況を作り出してきたのです。

現在でもフランス語の歴史を研究している学者達は、間違いを重ねられる前のフランス語の文献を探していますが、あまりにも間違いが多い為、元を辿っていく事が困難過ぎるそうです。

フランス語を勉強中の方やこれから勉強してみたい方、「えー!こんなに複雑なんて無理!」と思われたかもしれません。

でも大丈夫です。ネイティブのフランス人だって間違えまくっているので。

間違えても伝わればオッケー!というおおらかさもフランス人っぽいのかもしれません。

そう、間違ったって「c’est pas grave!!大した事ないよ!」

Written by mikineko(フランス)

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