空港は発着便も減り、空港到着ロビーはガランとしています。
以前は、空港内待機場所の段ボールの上で毛布をかけて寝た、という話もありましたが、現在はかなりシステマティックです。
移動中のバスは完全にビニールで覆われ、運転手さんは完全防備の姿で話しかけてもいけません。
指定ホテルで出されるお弁当やおにぎりは、海外在住者にとっては懐かしく、有難い味です。しかし、なかなか温かいものが口に出来ないことから、次第に飽きてきたと経験者は言います。
一連の流れを見ると、政府指定の病院で検査結果を待つのはともかく、その後の2週間がホテル滞在も楽ではありません。
食事はどこかで買ってきて食べるか、デリバリーを使うしかない。洗濯物も手洗いです。(下着などは多めに準備しておくこと、おススメします。)
ホテルとは言え、一定の日数は掃除の方も立ち入れません。リネン類も3、4日に一度の交換を自分でしなければなりません。
特に小さいお子さんがいるご家族にとっては、かなり負担になると考えます。全てがいつもと違い、それだけに疲労困憊です。
そして、この2週間が過ぎても本帰国者にとっての問題は終わった訳では有りません。その後、一定の生活が出来るように準備するわけですから、この空港での流れは、まさにプロローグ。
日本での「緊急事態生活」は、まだやっと始まったばかりなのです。
こんな状況にもかかわらず、詳細な様子を知らせてくれた友人達に感謝します。ちゃんとしたお別れ会も出来ないまま、もしかしたらもうブラジルでは会えないかもしれませんね。
どこにいても、大変なことに変わりは有りませんが、せめてこの情報が必要な人の元へ届きますように。そしてみんなでこの状況を乗り越えて、一日も早く世界中の皆さんの、心と体に平穏が戻りますよう、心より祈っています。
という私は、まだブラジルに居ます。来週、自分がどうなっているのか、それはまだ分かりません。
Written by 岩井真理(ブラジル)