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あなたは大丈夫?新型コロナとロックダウンとモラハラ・DVの関係

2020年4月17日
佐古祐子 (アメリカ)

ドメスティックアビューズ(モラハラ)とは?

皆さま、いかがお過ごしでしょうか?カリフォルニア州ベイエリア在住の佐古祐子です。

こちらでは、3月17日から2週間のロックダウン(Shelter in Place)後に、よりルールを厳しくした上で、更にもう1か月延長されることになりました。

感染への不安のみならず、雇用状態のこと、ビジネスオーナーはこれからの経営のこと、社会的経済的にも不安な日々が続きます。そんな折、人々のストレスが高まることは当然です。

私はオンラインでメールカウンセリングをしています。私自身が国際結婚と離婚を経験した体験を発信していることもあり、国際結婚のモラハラやDV、恋人や夫の依存症についてのご相談をいただくことが多いです。

今回は、「ロックダウンとドメスティックアビューズ(モラハラ)」について考えてみたいと思います。(女性目線で、モラハラをしてくるのは男性という前提で話を進めます)

ロックダウンが始まってから、恋人やご主人からの「モラハラ・DV」についてご相談いただいていた方たちの状況にかなり動きが出るケースが増えています。

動きが出る、というのはいつもより大きな衝突や喧嘩や事件がバン!と起きたり、「もう今度こそ別れてやるんだから」と決意するようなことが起きるという意味です。

モラハラやDVには波があります。

なんとか耐えられる時もあれば、今日は笑い合って過ごせたという良い日もあって、かと思えば奈落の底に突き落とされ、貶められる日がある。

今度やられたら絶対に別れてやると思いながらも、相手から泣きながら「もうしない」「俺は変わる」「俺はどうかしていた」「君がいないとオレはダメなんだ」と謝られては許してしまう。

今さらひとりに戻るのも怖い。別れてもどうすればいいかわからない。勇気が出ない。怖い。不安。私さえ耐えればいい。でも別れたい。こんなのは嫌。どうして私ばかりが責められなくてはならないのか。

不毛な喧嘩や同じことについての言い争いを繰り返す。葛藤を抱えながら、相手の感情のアップダウンに付き合う日々を過ごすことをドメスティックアビューズ、いわゆるモラハラやDVと言います。

 

コロナとストレスと依存症

Photo by Anthony Tran on Unsplash

コロナのせいで生活環境が変わった、仕事のやり方に変化が起きた、家にいる時間が長くなった、予定していた話が延期になってしまった、、、など、誰もが不安を感じる今日。

アビューザー、すなわちモラハラ男や依存症がある人は不安が強い傾向があります。状況をコントロールできないと感じると強い不安を感じ、怒り、癇癪を起こします。

不安やストレス、フラストレーションから、以下のような問題行動を起こします。

・お酒を飲んで酔い過ぎる、または薬物乱用で問題を起こす
・またはその勢いのまま帰宅し、支離滅裂な言動で感情的に喚き散らす
・あるいはカジノで、バーで、有り金全部すってくる
・あることないこと文句を言う
・詰る
・怒鳴る

不安をまぎらわすためにお酒を飲んではその勢いで一緒にいる女性をいじめる。彼女を責める。彼女に言いがかりをつけてすべてを彼女のせいにすることで、自分の状況から目を背ける。謝らないし、責任も取りたくないというのが「モラハラ男」です。

コロナのストレスにより、「(依存症がある)モラハラ男」の悪い癖が頻発、激化しやすくなっているように思います。

もし、今一緒にいるパートナーが薬物やアルコールやギャンブルなどで何度も同じ問題を起こすのであれば、それはきっと依存症。依存症は病気です。話し合いで解決できることではありません。

「あいつが悪い、こいつが悪い、社会が悪い、だからオレはストレスを感じている、ストレスを感じたからこうする(酒を飲む、ギャンブルをする)しかなかった」というのも依存症です。

あなたの献身とあなたの愛とあなたのお金とあなたの労力を一生懸命注ぎ込んでも、彼はきっと変わらない。仮に変わることができるとしたら、それは彼が本気で、自ら変わるためにアクションを起こすときです。

変わりたいと思っているだけでは絶対に変わりません。

それは依存症を抱える人だけに限ったことではありません。人は自分から変わろうとしなければ、変わらないのです。

「そんな男早く別れなよ」と言われても、別れられないから辛いのです。今はまだ別れられないということは、相手からまだ何かしらの利益やメリットを得ているということ。そのメリットを享受するために、我慢していくということもあるでしょう。

別れられない自分を責めたり、周りの方たちから「別れなよ」と言われることで、更に追い込まれることがなければと思います。

「コロナの不安がある今はただでさえ不安な日々が続くのに、これ以上彼の問題を背負うのは割に合わない」「これ以上もう不安を背負いたくない」「またやられた!今度こそ、マジで無理!もう嫌!耐えられない!」と、その関係を終わらせる方向にこころを決めるきっかけになることもあるようです。

ピンチはチャンス。変化の時。

他者と6フィート(182.88cm)のディスタンスを保つことがマストの今、人との、彼との距離を見直してみるときなのかもしれません。

Written by 佐古祐子(アメリカ)

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