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体感温度-40℃!トロントの冬事情~極寒の地でのサバイバル&楽しみ方

2021年1月13日
林いくえ (カナダ)

気温マイナス、雪道での運転は要注意

クリスマスホリデーも終わり、子供たちのオンラインクラスも再開したカナダ・トロントでは一月に入り、いよいよ冬真っ只中!

トロントの真冬の気温は基本的にマイナスで、平均気温は、12月(-3℃~1℃)、1月(-5℃~0℃)、2月(-5℃~0℃)となっています。(Weater-atlas.com参照)

ですが、これはあくまでも平均気温。特に私が住むトロント郊外では、体感温度が-30℃や-40℃の日々も稀ではありません。

北海道で育った私でも、やはり寒く感じます。特にこちらでは、北海道に比べると降雪量はそうでもないのですが、風が強いため体の芯まで冷えてきます。

天候の悪い日や道路状況が思わしくないとき、スクールバスが出せないので学校が休校になります。子供たちは年に何度かやってくるこの”snow day”をいつも楽しみにしています。

道路状況と言えば、雪道での運転ですが、これは心臓が飛び出しそうになるほど怖い時も!

”wet snow(含水率の高い湿り雪)”が降った後や雪が溶けた後、または雨が降った後に急激に気温が下がると、路面がツルツルになって非常に滑りやすくなり、まさに氷の上を運転することになります!

こんな日は出かけないに越したことはないのですが、急に天気が崩れた時やどうしても済ませなければいけない用事がある時などは、時速20kmのノロノロ運転で行くしかありません。

”wet snow”や”ブラックアイス”にご注意

一見すると黒く凍結していないように見える”ブラックアイス”は、道路一面がスケートリンクの如くテカテカの氷に覆われていてとても危険です。

冬は天候が急変化することもしばしばで、穏やかな天候から数分後には吹雪の真っ只中に入ってしまうこともあります。

今年は11月1日に初雪が降ったのですが、初雪からものすごい吹雪でした。

夜道を走っていたら、ちょうど路灯のないところで吹雪に遭い、目の前が急に真っ白になりました。車のヘッドライトだけが頼りで10m先が見えるかどうか。

吹きつける風に雪がこちら目がけて降ってくるように見え、めまいを感じ、アクセルを踏んでいるのにその場に止まっているような錯覚に!

自分がどこを走っているのか、真っ直ぐ走っているのか、何がなんだか分からない状態になり、ものすごく危険な状況に陥りました。

そんな中で無事に帰宅できたことに、命拾いをした思いで本当に心から神様に感謝しました。

 

カナダの冬はアクティブに過ごす

トロントでは厳しい冬が一年の4分の1から半分近く続きますが、極寒の地に住んでいても普通に生活しています。

冬には冬ならではのスポーツがあり、スキーやスケート、チュービング、カナダの国民スポーツでもあるアイスホッケーなど、たくさんのアクティビティーを楽しめます。

うちの場合は、4年前に末っ子がアイスホッケーを始めたことで、アイスホッケー観戦にもはまるhockey momになりました。数えきれないほどたくさんあるホッケーギアも手際よく付けてあげられるようになりました。

冬の間好きなだけホッケーやスケートができるように、郊外では自分の家の裏庭にスケートリンクを作っている家庭も多いです。

他にも、タイヤが幅10㎝ほどあって雪道でも使用できる自転車”Fatbike”でバイキングトレールや、スノーモービルを楽しむ方も多いです。郊外にある我が家の近くには数多くのトレールがあります。

雪がたくさん降った後は、雪の上を歩きやすいように”snowshoes”を履いてのハイキングも良い運動になります。

今年もクリスマスの日に家族で、貸し切りのような、我が家の裏山かのような、誰もいないひっそりとしたそんなワーキングトレールで散歩をしてきました。

家族とワーキングトレールをゆっくり散歩していると、映画「Narnia」の中のシーンにトランスポートしたみたいで、とてもステキです。

 

極寒の地でも暖かく過ごすコツ

完全防備で家族でワーキングトレールを散歩

ですので、冬の防寒対策をしっかりしていれば、アウトドアアクティビティーも全然平気です!

-40°C以下でも耐寒可能なジャケット、ダウンジャケットは特におススメ。外を歩くのでしたら、少なくても膝までのロングコートが嬉しいです。

”snow pants (スキーウェア)”があると、なおパーフェクト。フード付きのものを強くおススメします。風が強い日でもフードがあると全然違いますよ!

そして、もちろん防寒ブーツ。雪が入らないように、かかとを越えるものをおススメします。手袋や帽子はもちろん、マフラーや耳当ても寒い日には大活躍!

ちなみに、カナダではニットの帽子のことを”Toque(トゥーク)”、または”Beanie(ビーニー)”と言います。”Toque”は、カナダならではの言い方。知っておくと便利ですね。

寒いトロントですが、室内はセントラルヒーティングですので、室温が一定に保たれていて暖かいので心配ご無用です。

郊外に一軒家を持つ方たちの多くは、薪ストーブを使っています。我が家も燃料費が2倍になった5年ほど前、薪ストーブを購入しました。

あんなに小さな薪ストーブが、家の中を27°Cまでに上げられる威力に感心しています。その上、薪ストーブの中で燃える炎にほっこり、癒してくれる力もあることにビックリです。

薪ストーブの前は愛犬のお気に入りスポット

終わりに、トロントの冬を快適に過ごす服装のコツとしては、重ね着(レイヤー)をすることですね。

毛糸のセーターなどを必要とすることはほとんどなく、暖かいジャケットが一枚あれば、中は薄着をレイヤーで着たり、室内では半袖でいるネイティブカナダ人もいるくらい。

カナダで生まれ育った我が家の男子陣も普段は半袖でいることが多いです。なんと半袖で外に出てしまう子たちもいます。さすが、カナディアンですよね(笑)

今年もこんな感じで、薪ストーブのありがたみを身に感じながら冬越えをしています。

Written by 林いくえ(カナダ)

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