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「国際母語デー」をご存知ですか?海外バイリンガル子育てについて考えてみました。

2019年2月21日
藤村ローズ (オランダ)

2月21日は、「国際母語デー」

2月21日は、「国際母語デー」というのをご存知ですか?

海外で出産・子育てし、母語の重要性を常に感じながらも知らなかった私。SNSで流れてきたことをきっかけに、気になって調べてみたのでシェアしたいと思います。

「母語」や「母国語」というのは、海外在住者にとってはわりとよく聞く言葉だと思います。

インターナショナルスクールでは非常に重要視されている概念ですし、バイリンガルやマルチリンガルの子供を持つ親御さんの中には、どのように日本語を維持していくのか頭を悩ませていらっしゃる方も少なくないのではないでしょうか。

では、「母語」と「母国語」はどのようにちがうのでしょうか?

「母語」とは、人間が幼少期から自然に取得する言語のこと。

「母国語」とは、母国で使われている公用語のこと。(Wikipediaより

日本では「日本人」と「日本語話者」がほぼ重なるので、「母語」と「母国語」をあまり区別しなくてもよいのですが、公用語が複数ある国の国民や移民にとってはなかなか複雑なものであり、かつとても大切なものです。

「国際母語デー」というのは、1999年に国際連合教育科学文化機関(UNESCOユネスコ)によって制定された国際デー。

1952年2月21日、当時パキスタンの一部だったバングラデシュの首都ダッカで、ベンガル語を公用語として認めるように求めるデモ隊に警官隊が発砲し、死者が出たことに因むもの。

バングラデシュでは独立運動の中の重要なできごとの一つとして、この日を「言語運動記念日」としていました。

1947年にインド・パキスタンが分離独立する時にヒンドゥー教とイスラム教という宗教に基づいて分けられましたが、イスラム教に基づいたパキスタンは西パキスタンと東パキスタン(現バングラデシュ)という、地理的にも言語的にも大きく離れた2地域から構成されることとなりました。

人口の多い東パキスタンではベンガル語、西パキスタンではパンジャーブ語・パシュトー語・シンド語が話され、また政治中枢ではインド・イスラム王朝の歴史的中心地デリーの言語であるウルドゥー語が話されていました。

政府が推進するウルドゥー語に対しては、西パキスタンでも、さらに言語的に隔たりのある東パキスタンではより強い反発があり、ついにダッカ大学でベンガル語を公用語に認めるように求める学生運動が起こり、立ち上がった勇気ある学生たちが犠牲となりました。

この出来事から、世界のあらゆる言語を守るためにユネスコによって制定されたのが「国際母語デー」です。(Wikipediaより要約

 

生きた言語の力はすごい

海外生まれ、海外育ちでしかも引っ越しの多かったうちの息子。母語は何かと聞かれると少し答えに困ります。日本語・英語・オランダ語を話すマルチリンガルで、第一言語は英語だと思います。

幼少からインターナショナルスクールに通い、英語で学習してきているので、他の二言語より圧倒的に使用量が多いからです。

親が日本人といっても、日本語が自然に身に付く訳ではありません。時間も手間もお金もかなり費やしてきました。毎年夏の一時帰国もその一環です。

家庭内では日本語のみにしていますが、親とだけの会話には限度があります。使う語彙が決まっていますし、息子が理解できない単語も分かっているので、つい理解できる簡単な単語に置き換えてしまいます。

でも日本に滞在している間はいろんな人からたくさんの日本語のシャワーを浴びますし、道を歩いているだけでも目に入ってくるものがまったく違います。

「あれなんて読むの?」「あれなんて意味?」などという質問がどんどん出てきます。色んな人からいろんな日本語を聞くことにより、日本語力が飛躍的に伸びるのを感じます。

毎年夏休みには1ヶ月くらい一時帰国していますが、着いた直後と戻る直前では別人のようです。生きた言語の力を感じざるを得ません。

グローバル化によって英語が共通言語として世界中に広がる一方、世界には7000もの言語があり、1週間に1つの言語が失われつつあるという現代。

人口が減少している日本も、すぐではなくとも他人事ではないかもしれません。実際、ユネスコが2009年に発表したEndangerd languagesの中に、日本の8つの言語・方言が含まれています。

【極めて深刻】アイヌ語
【重大な危機】八重山やえやま語(八重山方言),与那国よなぐに語(与那国方言)
【危険】八丈はちじょう語(八丈方言),奄美あまみ語(奄美方言),国頭くにがみ語(国頭方言),沖縄おきなわ語(沖縄方言),宮古みやこ語(宮古方言)
※ユネスコでは「言語」と「方言」を区別せず,全て「言語」で統一。

公用語としての日本語ではありませんが、地方の方言から少しずつ失われています。福岡出身の私も実感しています。

私にとっての母語は3歳から住んでいる福岡の博多弁ですが、地元から離れて長くなり博多弁を話す機会がほとんどなくなってしまいました。

地元に帰った時には思いっきり話したいものですが、福岡に帰省する度に標準語を話す人が増えているように感じます。少しさみしいですね。

最後になりますが、海外子女教育振興財団のサイトに日本語を保持・発達についての冊子がシェアされていたのでリンクを張っておきます。

ご興味のある方はぜひ参考にされてくださいね。

<リンク>母語の大切さをご存知ですか?―海外での日本語の保持と発達―海外子女教育振興財団

「言語はどのように思考を形づくるか」How Language shapes the way we think? Lera Boroditsky

このTEDでのスピーチは、私達はどのように話すのか、言語によって思考も変わってくることにまで言及しています。とても興味深いのでこちらもどうぞ。

Written by 藤村ローズ(オランダ)

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