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ぶたぶた

2020年2月7日

「ぶたぶた」というなんとものどかなタイトルとシェフの格好をしたピンクのぶたの表紙に、グルメ系漫画かと思ってダウンロードしたこの本。開いてみたら、小説だった。

漫画だったらすぐに読み終わるが、小説だったら2時間はかかる。でも、せっかくダウンロードしたのでとりあえず読んでみよう、という訳で読み始めたこの本が結構良かった。

この本の主人公は、ぶたのぬいぐるみ。名前は、山崎ぶたぶた。

このぬいぐるみ、なんと動くし、話すのである。もちろん食べたり飲んだりすることもできるし、他のいろんな仕事もする。見た目がぬいぐるみであることを除けば、ほとんど人間と同じなのである。

性別は男性で、年齢はというと、詳しくは書いていないがどうやら中年。つまり中身はおじさんなのだが、見た目とのギャップとキャラクターの良さと相まって、「ぶたぶた」はかなりかわいいのである。

本書は、9篇の短編で構成されている。「ぶたぶた」がベビーシッターやデパート店員、タクシードライバー、殺され屋など、色んな職業の人物、いや、ぶたのぬいぐるみとなって登場する。

小説の中に登場するぶたぶたの周りの人間たちも「ぶたぶた」という不思議な存在にまず驚き、夢か現実か戸惑いながらも彼と一緒にさまざまな経験をする。

最初に「ぶたぶた」のストーリーが誕生したのは1989年というので、生誕20年以上となる。

本書はその1冊目。現在では「ぶたぶたシリーズ」も30冊を超えている。(ただし本書は20年前の発行でなく、他出版社の復刻版で2012年に発行。)

「ぶたぶた」のモデルは、元々作者の矢崎さんが持っていた「モン・スイユのショコラ」。ご存知の方はご存知かもしれない。

小さくて可愛いもの好きな私はぶたぶたを気に入ったあまりに、似たぬいぐるみを欲しくなってしまった。そうして検索していたらこの情報にたどり着いたのだが、なるほどよく似ている。

家にあるぬいぐるみがある日突然動き出したらびっくりだが、「たまにそういうことが起こらないかな」と思ったりしてしまう。

この本の中では自分のぬいぐるみが動き出すという設定ではなく、ある日突然ぶたぶたがあたかも普通の人間のように現れるのだが、私のところにもそうやって現れてくれないかと読みながらワクワクしてしまうのだ。

もし、あなたが止めたタクシーの運転手がぶたぶただったらどうしますか?

もちろんこの話はフィクションなのでそんなこと起こるはずはないのだが、平凡な日常の中にびっくりかわいい心温まる出来事があったらいいな、と妄想と愛情が膨らむ(?)ハートフルストーリーなのである。

Written by 藤村ローズ(オランダ)

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