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自由論

2019年12月11日

「ジョン・スチュアート・ミルの自由論」といえば、ずっと前に社会の教科書に出てきて、暗記した記憶がある。

それで、どんな内容だったっけ?自由論というからには自由について論じられているものに違いない。が、ミルさんの言う自由とは一体どんなものだったか全くと言っていいほど覚えていない。同時に、「ベンサムの功利主義」というものも一緒に覚えた気がする。。。

暗記を重視する教育の弊害というか、ワードの組み合わせで点数が取れてしまうし、それですっかり理解して賢くなった気がしていた受験生真っ盛りの頃。その頃から読書は好きだったが、いかにも難しくて面倒そうな「自由論」の本を手に取って読むようなことはなかった。

時を隔てること数十年。一応大人になって、「自由とは何か?」というのは、自分なりに定義づけるのもやはりなかなか難しい。「真の自由とは?」などという問いもあるが、そうすると完全に哲学の分野だろうか。

ところが、この本は政治学の本として分類されている。ウネウネと考える哲学より分かりやすいかもしれない、そんな気持ちでこの本を読み始めた。

ミルは、まず自由とは個人の発展に必要不可欠なものという前提から議論を進める。

私たちの精神的、道徳的な機能・能力は筋肉のようなもので、使わなければ衰えてしまう。だが、いつも政府や世論によっていつも「これはできる。あれはできない。」と言われていたら、人々は自らの心や心の中に持っている判断する力を行使できない。

よって、本当に人間らしくあるためには、個人が自由に考え、人に迷惑をかけない範囲で話したり行動できる状態が必要である。つまり、人が自由であるためには個性や多様性が尊重される社会が必要だということだ。

この本を読んで感じたのは、ヨーロッパにはこのような風土が備わっているということ。実際に住むようになって、とても自由で生きやすい社会だと感じている。

その理由の一つは、良い意味で他人に関心がないこと。例えば、現在クリスマスシーズン真っ盛りで様々なイベントが開催されているが、街中のステージの最前列で誰か一人で踊っていても変な目で見る人はいない。むしろ、「楽んでいていいね」という暖かい雰囲気で放っておいてくれる。

「私はこう思う」という人がいれば、「あなたはそう思うのね。私はこう思うのよ。」と自然に互いの考え方を尊重する。相手の考えをもっと知りたいからたくさん質問をするし、会話も弾む。

最終的に同じ意見にならなくてもよくて、この人はこう考えているのだと知り合うことが大切。このプロセスがすごく面白い。

しかし、このような事が苦手な日本人は少なくないのではないだろうか。和を重んじる良さがある一方、人と違うこと、つまり多様性にあまり許容性がないように感じる。それによって生じている生きづらさを感じているのが現代の日本人かもしれない。

2020年にはオリンピックがあり、国際社会に大きく踏み込んで行くこのタイミング。この本を読んで、自由について考えてみる良いタイミングかもしれない。

Written by 藤村ローズ(オランダ)

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